一昔前のどこかに研究所のような建物があった。
そこには日々研究・開発に没頭する中年の男性が生活していてこの日も何かを開発していた。

彼の名はジャック、一見すると普通の発明家のようだが、彼には別の一面があった。

「今度の発明は飛びっきりおもろいもん作ったりゃあ。」

そう、実は彼の正体はマッドサイエンティストで珍妙な発明をしては度々騒動を巻き起こしていたのだ。

そんなある日、ジャックは4体の人造人間を開発することに成功する。
「これだけ作りゃ十分護衛できるがや。」
ジャックはそう思った。

意気揚々にジャックは4体の人造人間を起動し、彼らに命令する。
「俺を護衛しやぁ。」

しかし何故か彼らは反応しない。
「どこかに不具合でもあるがや?」
ジャックは彼らを調べたが、どこにも異常はなかった。

「俺を護衛しやぁ!」
ジャックはもう一度命令をする。

ズドォン

「ななななんじゃこりゃあ?」

何と彼らは命令に反してエネルギー弾を発射してきたのだ。
身の危険を感じたジャックはすぐに彼らを停止させ、エネルギー弾を出す機能を消去すると彼らを裏部屋に封印した。

「ふぅ、危うく殺されるとこだったがや。」

それからは研究や発明を繰り返しながらも平穏な日々を送っていた。

しかし数年後、新たな発明をしようと開発の準備をしている時だった。

ドンッ

突然裏部屋の方から物音がしたので振り返ってみるとそこにはあの彼らがいたのだった。
彼らはジャックを見るとそのうちの一体はこう言った。

「てめえ、よくも俺達を封印してくれたな!」
彼らの言葉にジャックは唖然とした。

しかしジャックは怯まない。
「生みの親に背いたくせに反抗するたあとんだ戯け者だな!」
ジャックは強い口調で言う。

しかしジャックの一喝が彼らを刺激したらしく彼らはオーバーヒートしかけていた。

そして

「くたばれええええええええ!!!」

彼らはそう言うと一斉にジャックを攻撃した。
集団でリンチにかけられるともはや手も足も出ない。

「俺達を下僕のように扱いやがって!!」
どうやら彼らは野心家としての性格に芽生えたらしく下僕として扱われることに反発していたようだ。

そして、そのうちの一体はもう出せないはずのエネルギー弾を出したのだった。

「そんなバカな・・・一体だけデータ消去忘れてたんだ・・・」
ジャックは思わぬ失態を悔やんだ。

そんなジャックの元にエネルギー弾が迫る。

そして

ドッゴオオオオオオオオオオオオン

人造人間が発したエネルギー弾は生みの親であるジャックに直撃し、そのまま殺されてしまったのだった。
ジャックを殺した個体は自らカラミティと名乗り、男形にはそれぞれハリケーン、ボムと、女形にはウィッチと名づけ、地上げ屋は結成されたのだ。

カラミティは自らのデータを元に薬を開発し、ハリケーン達に投与すると一同は同等のパワーを手に入れ、研究所を出た。
一同は次々と攻め落としていき、遂にあの街に到達した。

そんなある日、一同はとある大企業を訪れた。

「この会社には俺らの能力と似たような薬を開発してるらしいぞ。」
カラミティは言う。

そして一同はその会社に訪れ、社長と出会う。

実はその会社こそがマイケルの会社で一同はマイケルにあの薬の技術提供を持ちかける。

「よろしいですよ。」
何とマイケルは技術提供を承諾したのだ。

そしてカラミティはあの薬を元に新薬を開発し、一同で投与した。
「これでパワーは二倍だ。」
一同は不敵な笑みを浮かべた。

しかしこれだけでは終わらなかった。
カラミティはアジトの自室に戻ると幹部達には内緒でさらに強力な薬を開発し、自らに投与した。
「これでハリケーンらに何かあっても俺の力で切り抜けられるぞ。」
カラミティは自信にあふれていた。

「そんなわけで俺はいずれお前らを倒してこの国、そしてこの星を頂くってことだ。」
カラミティの話にサニーは彼らが人造人間だった事に驚くと同時に激しい怒りに満ちていたのだった。

続く

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